練習時間について考える

アメリカンフットボールの全体練習はNCAAと同じで1回の練習は3時間以内にするべきです。安全面、集中力と効率の面からも長い練習に思っているほど高い効果は期待できません。
また、練習には常にリスクがあるということも頭に入れておくべきです。
脳震盪やコンタクトによる負傷、雨天時はハムストリングスの肉離れや足首の捻挫、夏の練習での熱中症等を極力ゼロに抑えることが望ましいです。
「怪我をするくらい激しい練習についてこれない奴はいらない」と私が大学生の頃には言われましたが、そんな時代はもう終わりました。
”アメリカン”フットボールなので練習は効率的、効果的に行われるべきです。
長時間練習のスパルタ式は非効率で怪我や事故のリスクも大きく、上手くならないのでやめましょう。
熱くなる方向性を間違えないようにすることもコーチの仕事です。

DLのハンドテクニックの練習


ミーティングは45分以内。それ以上は集中力が持続できませんのであまり意味はないでしょう。コーチは45分以内に要点を整理しておく必要があります。
長い時間のミーティングよりはウォークスルーの方が重要で、身体を動かしながら動きを覚える方が大事です。ビデオの技術も発達し、全員でミーティングしたりハードディスクにコピーしたり、ビデオをダビングしなくてもコーチが動画で練習の解説をしたり、Zoom等のアプリで平日に開催することも可能な時代になりました。極力1日に詰め込みすぎないように時間をコントロールする必要があります。動画なら移動中にもビデオを見ることは可能ですので、使えるテクノロジーは使っていきましょう。
会社でも同じで、会議をやりたがる人ほどオワコンです。
学校の先生など議題がなくても会議をしていた程終わっていました。笑
長いミーティングをして体が重怠い状態で練習に入るくらいなら、その時間に筋トレをしましょう。フィジカルこそ最も重要な要素です。

ウォークスルーで動きの細部まで確認をする。


ウエイトトレーニングに関しても、1回で全身のトレーニングをする場合でも90分程度を目安に設定したいところです。それ以上長く続けられるウエイトトレーニングは強度が不足していたり、レストが長すぎる等の問題があることが多いです。
トレーニングの詳細に関しては後述しますので、お楽しみに。

練習のタイムコントロールで大事なことをまとめると、
・開始時間、終了時間をしっかりと守ること
・全体練習は3時間以内(効率的、効果的に)
・ミーティングは45分以内
・ビデオレビューはビデオ録画やオンラインも使用する
・ウエイトは全身90分以内、セパレートでは60〜75分以内でレストを短く


社会人では様々な選手が在籍しています。遠方から参加している選手、練習後に家族の時間を持ちたい選手もいれば、遊びに行きたい若い選手もいますし練習後もトレーニングしたい選手やトリートメントをしっかり受ける選手もいて様々です。
長時間の拘束は、長い目で見ると選手が早く引退したがる傾向にあるので極力控えてます。それよりも数年単位の計画で長期的にチームを強化していく方がメリットは大きいです。
大学生も練習だけやっていれば良いわけではないので、社会人チームの取り組みも参考にして頂けると良いかと思います。
NCAAの方が日本より練習回数が少なくて授業も忙しいのにレベルが高いのは何故だろう?と考えると、答えは見つかって来るかもしれませんよ。

NCAAでは練習に関するルールが厳格に決められている。春は15回の全体練習でコンタクトも5割。
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